エンジンがかからない時の原因の1つに『プラグかぶり(燃料かぶり)』があります。
簡単に言うとプラグかぶりとは、プラグが燃料で湿ってしまって火が飛ばなくなってしまっている状態を言います。
ここでは、プラグかぶりの原因と復旧方法について解説します。
プラグかぶりの原因
まずプラグがかぶってしまう原因を、車の仕組みを交えて説明します。
車はエンジンを始動する際、コンピューター制御によって決まった量の霧状の燃料と空気がエンジン内に送り込まれています。
そこにプラグから電気が飛ぶことによって発火し、エンジン内で爆発が起こります。
爆発が繰り返されることによって、ピストンが上下し、エネルギーが生まれ、駆動系に伝わり車が走るわけです。
(コレ、すごく簡単に説明していますからね?笑)
その時に何らかの不具合で燃料が出過ぎてしまい、プラグが湿って電気が飛ばない状態になること。これがプラグかぶりです。
この状態になってしまうと、発火しないわけですから、当然エンジンはかかりません。
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プラグかぶりでエンジンがかからない時の特徴
プラグかぶりが原因でエンジンがかからない場合は、決定的な特徴があります。
『セルモーターは回るけど、エンジンがかからない』
こんな症状の時は、プラグかぶりの可能性が高いです。
似たような症状の故障に
- 燃料切れ
- 燃料ポンプにの故障
- セルモーターの故障
もありますが、まあ確率は低いでしょう。
プラグかぶりからの復旧方法
実は、意外と簡単にその場で復旧させる方法があることにはあります。
車種にもよりますが、成功する割合は経験上6〜7割ぐらいですかね。
原因がプラグかぶりなら、ダメ元でやってみるのもありだと思います。
現場復旧の具体的な手順
① まずアクセルをベタ踏み(奥まで踏み切る)の状態からほんの少しだけ浮かした状態にします。ほんの少しです。
② そしてキーを回してセルを回しっぱなしの状態にします。
③ すると「ガシュシュシュ」というセルの音に加え、「ボボッ…ボッ‥ボボッ…」と言った感じでちょっと火がつきかけている音がする時があります。
④ 基本ベタ踏みからほんのちょっと浮かした状態で、微妙に踏み込みを上下させます。
⑤ うまくいくと一気に火がついて、「ボボボボボボッーーー!!!」とエンジンがかかります。そうなったら、セルを回すのをやめて、エンジンを空吹かしします。
⑥ すると、エンジン内にたまっていた燃料が白い煙となってマフラーから出てきますので、白煙が出なくなるまで空ぶかしを続けます。
⑦ 白煙がでなくなったら一回エンジンを切って、もう一回普通にエンジンをかけてみましょう。もう普通にかかると思います。
慣れてしまえばコツも掴めますし、誰にでも出来る技だと思います。
ですが、慣れてないとうまいこと「ボボボボボボッーーー!!!」までもっていけないと思います。
「ボボボボボボッーーー!!!」とならないのにセルを回し続けていると、セルモーターが焼き付いてしまって使い物にならなくなります。
大体10秒ぐらいセルを回したら、いっかいキーをオフにして休憩を入れましょう。
休憩したらまたチャレンジする。
これを繰り返してもダメだったら、もうかからないパターンだと思いますので諦めてロードサービスを呼びましょう
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豆知識
復旧しにくい車
普通の乗用車は基本このやり方が通用しますが、中には車種を聞いただけで「現場での復旧は無理だな」と思ってしまう車種がありました。
マツダのRX-8です。あれは無理ですね。エンジン開けてプラグ清掃するしかありません。
よくかぶるイメージの車種
これはあくまでも私の感覚という話になってしまいますが、フォルクスワーゲン系はよくかぶるイメージです。
※あくまでも個人的なイメージです。
修理は必要なの?
これはよく聞かれた事なんですが、プラグかぶりは故障とは言いません。どんな車でもちょっとしたことでなってしまう可能性がある症状です。
もちろん、しょっちゅうなってしまうようではコンピューターが狂っていると思いますので、一回見てもらったほうがいいと思います。
ですが、一回なったくらいでは見てもらう必要はありません。
復旧したら、しばらくは様子見で大丈夫です。
プラグかぶり対処策 まとめ
プラグかぶりは運が良ければその場で復旧できますが、ダメな時はダメです。
プラグがビッチョビチョに濡れてしまっていれば何をやろうと火が飛ばないのは当然です。
ちょっとやってみて「ボボッ…ボッ‥ボボッ…」という状態にならなかったら、潔く諦めてロードサービスを呼ぶことをお勧めします。
ロードサービスの隊員はこの技に慣れていますので、ひょっとしたらかかるかもしれませんしね。
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