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メンテナンス 車にまつわるお得情報

そろえておくと便利な車載工具を解説付きで紹介

最近の車載工具、つまりクルマを購入すると一緒に付いてくる工具というのは少なくなる傾向にあります。もっとも大きな理由としては、ク ルマ自体がより複雑な構造になり、一般の人にはいじりにくくなったことが原因でしょう。 それに加え、メーカーとしては「素人にいじってほしくない」というのがホンネがあるかもしれません。笑

メーカーが整備工場などに向けて出している整備マニュアルを見ても、不具合のある部分は分解したりせずに、そっくり入れ換える「アッセンブリー交換」を必要とする場合が多くなってきています。特にコンピュータなどでコントロールされる機構の多いものほど、この傾向は著しいです。

国産車の多くはギリギリのところで高性能を維持しているといえなくもありません。ネジの締め付けトルクが少し違うだけでエンジンが不調になったり、コネクタのちょっとした接触不良でオーバーヒートを起こしたりと、いうケースはそれほど珍しくありませんからね。クルマはだんだんと精密機械に近づいているといえよるでしょう。

 

車載工具は、使えるけど使えない

国産車の車載工具は、「使えるけど使えない」という微妙な品揃えになっています

必要最低限の立派な工具セ ットを付けてくれた方がよほど気が利いているのですが、そんなことをするメーカーはいません。あげくに、「故障すると大変ですから、JAFに入会しては……」と勧める。 JAFに入会するか否かは別として、故障すると大変ならばそれに対応できるだけのエ具や予備のパーツを付けて欲しいものです。

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結局ユーザーは、自分のクルマのメンテナ ンスのために「ある程度の工具」は自分でそろえることになります。

でも大丈夫です!

しかし、決して立派な工具はひつようありません。Amazonなどのネットショップで「手頃で信頼できるもの」をそろえるといいでしょう。普通に使うハンドツール(手で持って使う工具)だけでもあると便利ですからね。

 

 

あると便利な工具一覧

スパナ

6 丁組が一般的で、サイズは6ミリ〜19ミ リというところ。ナットのサイズはミリで表示される「メートルネジ」が国際的な標準化の方向で、むろん日本もこの標準化に参加しています。欧米などではインチサイズのネジを使っているものもまだ多いですけどね。

両口のスパナは、車載工具にも2〜3本含 まれていますが、それとは別にひと組持っていると便利でしょう。同じサイズのものが2丁あるといろいろ応用できたりします。

柄の長いもの、短いものなど、若干の違いはありますが、どのメーカーのものも形は同じです。 あまりに安価なものは、精度的な問題もあって勧められませんが、かといってやたらに高価なものを買う必要もありません。単品より、セットになったものを購入するといいでしょう。

 

メガネレンチ

スパナと同じような使い方をする工具ですが、 ボルトやナットのすべての頂点を保持するのでより確実な締め付けが可能です。スパ ナよりも高価ですが、大きな力のかかるボルトやナットを回す場合は、ぜひ使いたい工具でしょう。

5 丁組、6 丁組というものもありますが、かなり高価なものも多いので、バーゲンセールなどの機会に購入するのも一つの手です。

柄の長さはスパナよりも少し長めが普通で、より大きな力がかけられるように作ってあります。スパナに比べてボルトやナットを傷める可能性も少なく、確実な締め付けが行える工具です。

ちなみに、片側がスパナで片側がメガネレンチという工具もあるのでショップなどで調べてみるといいでしょう。

 

モンキーレンチ

モンキーレンチとは、ボルトやナットの保持の方法はスパナと同じですが、径のサイズを自由に変えることができます。大きいものと小さいものの2つあれば、自動車の日常整備には間に合うでしょう。

構造を見てもわかるように、決して大きな力を加えることはできません。あまり大きな力を加えると、ボルトやナットをくわえ込んだ ままはずれなくなったり、ボルト、ナットの頭を傷めたりすることになってします。安価なものはサイ ズ調整の精度が悪く、特にこの傾向が強いでしょう。

力のかかる部分に使用しないという前提で使えばそれなりに便利な工具なので、用意しておくとちょっとした点検などの際かなり役に立ちます。

 

プライヤー

ペンチとヤットコの中間のような工具です。先の部分で何かをくわえたり、その奥の部分でパイプなど丸いものをはさんだりできます。さらにその奥の部分では、針金を切断することもできる非常に使い勝手のよい工具でしょう。

ただし、ボルトやナットを回すのに使ってはいけないません。ボルトやナットを傷めることに なるし、力も入らないので危険でもあります。

車載工具として付属してくるものは、少しばかり小さいので、もうひと回り大きなものを購入しておくと役に立つでしょう。小さいものでも、 ピボットの位置を変えるとかなり大きなものまではさみ込めますが、柄が短い分力は入りません。逆に大きなものでは不要な力が入ることになるので、これもあまりよろしくない。大小2つあればベストでしょうね。

 

ドライバー

車載工具としてプラスとマイナス兼用のものが付いていますが、あれはあくまで非常用と考えたほうがいいでしょう。また、ホームセンターなどで売っている、小さなドライバーに太い柄をさし込んで使用するようなタイプも、場合によってはかなり大きな力がかかってしまうので、クルマのメンテナンスにはあまり向いていません。

ぜいたくをいえば、プラスとマイナスそれぞれ大中小、さらにそれぞれシャフトの長いものと短いものの計12本あればベストですが、 そうもいかないので、プラスとマイナスの中と小、シャフトの長さが中間的なものを用意しておけば、まず大丈夫です。

このほかに予備として、先端のさし換えのきくタイプをひと組用意しておけばバッチリ。また、シャフトの磁化してあるドライパーが1本あると、 狭いところのビスなどのさし込みに非常に便利です。ネジが手の入らないところに落下してしまったときなどにも使えますしね。

 

スタビドライバー

スタビドライバーとは、全体の長さが非常に短いドライバーのことです。狭いところの作業ではかなり便利なもので、エンジンルームのゴチヤゴチヤした空間では非常に役に立ちます

サイズは中くらいのものがプラス、マイナス1本ずつあれば十分でしょう。この種のドライバーはそれほど大きな力がかかる部分使用するものではない(使用すべきではない) ので、さし換え式のものでも問題ありません。

日常生活の中でも、手の入りにくいところのネジを締めたりゆるめたりというケースはあるものです。特にクルマ用ということではなく、一家に一本用意してあると意外に重宝する工具なので、 日曜大工の道具と思って工具箱に入れておくと役に立つ時が来るでしょう。

 

クロスレンチ

クラスレンチとは、サイズの違うホイールレンチを4つ十字形に組み合わせたものです。

ホイールナットに合うのは、その4つのうちのひとつのレンチですが、力の入り方や回しやすさなどは車載のホイールレンチとは比ぺものになりません。口ーテーションなどで、 タイヤの付け換えを行う場合の作業効率は、車載工具の数倍以上でしょう。

最近は、折りたたみのできるクロスレンチなんかもあります。強度的にはかなり弱いですが、毎日使う工具というわけではないので、タイヤの付け換え程度ならこれでも問題ないでしょう。

ただ、あまりに安価なものは精度が悪く、ホイールナットがレンチにはまり込んで取れなくなったり、先端が割れてしまったりするので、購入時にはそれなりに注意すべきでしょう。

 

ラチェットレンチ

ボルトやナッ卜にスッポリとかぶせて回すレンチの先端部とシャフト、そのシャフトを回すためのラチェットハンドルを組み合わせて使う工具です。ハンドルに付いたラチェットの切り換えで、締める場合にも、ゆるめる場合にも簡単に借り換えることができます。

レンチをグルグルと回せない部分にあるボルトやナット、狭く て手の届かないボルト、ナットに使用することが多いでしょう。

小さいサイズのナットなどのために、ドライバー型の柄が付属しているものもあり、小さなナットにも使えるタイプもあります。また、 シャフトの長さは2種類程度あるのが一般的です。点火プラグの着脱に使えるレンチもあったりします。

かなり安価なものも出回っていますが、なかにはレンチの精度の悪いものもあるので注意しましょう。

 

プラグレンチ

車載工具としてあらかじめクルマに付属しているものもありますが、もし含まれていなかったらぜひ購入してほしい工具です。

点火プラグの脱着用レンチで、プラグにレンチをかぶせたとき、内側のゴムなどでプラ グがレンチから抜けないよう保持する機能があるタイプが便利です。

レンチのシャフトを ユニバーサルジョイントで2分割し、レンチとプラグが一直線上になくても回せるものや、 前出のラチェットレンチのハンドルに取り付けて使用するタイプのものなどもある。

大切なのは、分のクルマの点火プラグ脱着がうまく行えるシャフトの長さや、ハンド ルが付属したものを選ぶことで、エンジンル ーム内の点火プラグ位置を充分確認した上ですべてのプラグが脱着できるものを購入する必要があります。

 

タイヤゲージ

タイヤの空気圧を測定するためのゲージです。 タイヤの空気注入口に押し付けて空気圧を測ります。クルマの走行性能を左右する微妙な空気圧の違いをチェックするにはなくてはならない工具のひとつですね。

棒状のゲージとメーター(回転型)表示夕イプがあります。棒状のゲージは金属製で丈夫だが、やや高価。メーター式のものは(多くの ショップで一般用として市販されているものは)プラスチック製で安価だが、少しばかり造りが貧弱です。

一般の人が使用するならメ 一夕一式の安価なもので十分ですが、急激なシ ヨックを与えないよう、トランクルームのエ具箱ではなく、車内のグローブボックスなどに保管する方がいいでしょう。

空気圧のチェックは、クルマの走行性能をよい状態に保つ第一歩です。

 

応急用品

ガムテープ、ビニールテープ、針金、カッ夕ーナイフなども、工具箱にいつも入れておきたい用品です。

これらは100円シップで揃えるのが一番経済的でしょう。

ラジエーターホースの小さな穴などは、まずガムテープを卷き、その上からビニールテープできつく締めつけると、しばらくは大丈夫ですし、針金は様々な物の固定などには非常に役に立ちます。

カッターナイフ(大型)は、いわば万能刃物だからあればなにかと便利です。 切れたフアンベルトを針金とビニールテープ でつなぎ300km以上を走った(おすすめはしません笑)という話もあるくらいなので、この種の応急用品も使い方によってはバカにできない能力を発揮します。

ガムテ ープ、ビニールテープ、針金は、応急修理の 三種の神器といってもよいでしょう。大切なのは、単純な用品であるこれらをいかにうまく使うかです。

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工具箱について

工具箱について

中の仕切りはいらない

工具をそろえる前に、まず用意したほうがいいものがあります。工具箱です。

工具箱といっても、何も特別なものが必要というわけではありません。丈夫で十分な容積があり、中に工具を入れたときにおさまりのよいものなら何でもかまいません。また、クルマに積んでおくものだからトランクルームの隅にちゃんと入るものの方がよいでしょう。

以外に役に立たないのが、セットものの工具などを入れたケースで、各工具がはまり込む形のプラスチック製のものがそうす。売っいるところを見ると、各工具がきちんとその形のモールドの中におさまっているので格好はいいのですが、実際に使うとなると工具をいちいちもとの場所にはめ込むのがかなり面倒です。

また、細かく仕切りの入った工具箱もあまり使いやすくはないですね。購入するときは「ここにあれを入れて、ここは予備に空けておいて..」などと計画はするのですが、ナンだカンだと入れるものが増えてくると(実際、工具箱の内容物というのはかなり増えてくる)、結局仕切りなどは役に立たなくなる。せいぜい大きな仕切り、それも取りはずせるタイプが2っ3っというあたりが限度ですね。もっとも、それさえも不要になることが多いですが……笑

 

細かいものは小箱に

工具箱というのは、結局少し大きめなただの四角い箱というあたりがいちばん使いやすいです。もし、予備のビスなど細かいものを入 れておくならそれ専用に小箱を用意して、 その小箱を工具箱に放り込んでおいたほうがいいでしょう。

工具というのはもともと丈夫なものですし、また丈夫でない工具は工具としてそれほど役に立ちません。また、壊れてしま うようなものは(例えばタイヤゲージ)最初 から工具箱に入れるべきではないでしょう。

材質はやはりスチール製が頑丈かつ軽いのでいちばんおすすめ。ブラ スチック製のしっかりしたものありますが、安売りのスチール製より高価な場合も。

整備工場などの場合、工具はかなりきちんと整理されており、まるでディスプレーするかのように壁に並ぺているところもあります。これは不特定多数の人達が代わる代わる使うため、どこに何があるかひと目でわかるように考えられているからです。本当は車載工具もそうしてあるといいんですが、走り回るクルマの中では、よほどしっかり固定しないとこの方法はとれません。BMWなどの高級車はドランクリッド内側に工具をきれいにおさめた薄い箱が付いていますが、これは例外といえるでしょう。

工具に傷がつくのはある程度やむを得ないと考え、大きめのスチール製工具箱に工具を放り込んでおくのが素人にはいちばん便利です。工具箱の中は、どんなにうまく整理したつもりでも、クルマの振動ですぐひっくり返ってしまうものです。

 

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